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ミシャ「カウンターは仕方ない」
それでも札幌は攻めて優勝を目指す。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/02/19 11:00
札幌がこれほど期待値の高い状態で迎えるシーズンが過去あっただろうか。ACL、そして優勝を本気で目指す。
「攻撃的に戦えばカウンターは仕方ない」
昨年の札幌の失点シーンや試合での危険なシーンが多かったのは、カウンターだった。前掛かりで攻撃している分、油断したり、攻め切れなかったり、ミスしてボールを奪われてカウンターを喰らった。カウンター対策にしっかりと取り組めば、失点は減らせるはずだ。
「攻撃的に戦えば、どんなチームでもカウンターを喰らうでしょう。マンチェスター・シティでさえもそうなっています。それを恐れてはいません。攻撃的なサッカーをするには、カウンターのリスクを背負うものだと思っていますし、ある程度カウンターを喰らうのは仕方ない部分があると思います」
確かにカウンターを受けることはあるだろうが、その際の守備を考え、失点を防ぐやり方はあるはずだ。
「もちろんカウンターを喰らわないリスク管理、攻撃から守備の切り替えの意識などはもっと徹底できるように取り組んでいきます。カウンターを受けるのは仕方ないとしても、失点しないようにすることはできますからね」
0-0よりも4-4を選ぶ。
札幌にとって幸運なのは、ミシャが来る前の守備的なサッカーの名残で守備の意識が高く、選手は監督に言われずともカウンターに対応しようとしていることだ。例えば攻撃から守備の切り替えを、昨年よりももっと早くしようというのは意識しているようだ。
ただミシャ自身は、守備をあれこれ言うよりも攻撃的サッカーをさらに極め、2点取られても3点、4点取って勝つというスタイルを確立していくつもりだ。
「私は0-0よりも4-4の試合を好みます。4-4になると、4失点してしまった方に目がいきがちです。でも、サッカーは得点がたくさん入った方が見ている人にとっては面白いと思いますし、私自身もサッカーを純粋に見るのであれば得点がたくさん入って競り合う方が好きです。
ファンを楽しませるサッカーということを私はもっと評価されるべきだと思っていますし、そういう意味では昨年、川崎が攻撃的なサッカーで優勝したのは大きな意味があると思っています。私も攻撃的なサッカーでリーグ戦を取ることにチャレンジしていきたい」