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田澤純一、勝負のアメリカ11年目。
アマ時代に口説かれたGMに導かれ。
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byAFLO
posted2019/02/05 11:00
昨季マーリンズ、タイガース、エンゼルスと渡り歩いた田澤は、今季からシカゴ・カブスに加入した。
ダルと直接リレーの可能性も。
初めて在籍するとはいえ、カブスとは縁がないわけではない。セオ・エプスタイン編成本部長とジェド・ホイヤーGMは、田澤がレッドソックス入りした際のGMとGM補佐。いわば、アマ時代の田沢を口説き落とした張本人たちでもある。右肘手術から復活を期すダルビッシュ有とは同学年でもあり、2人の直接リレーが実現する可能性も膨らむ。
米国メディアによると、メジャーへ昇格すれば年俸80万ドル(約8800万円)、成績次第では最大200万ドル(約2億2000万円)となる契約内容でもあり、首脳陣の期待度は高い。
現時点では、NPBに「田澤ルール」が存在するため、将来的に日本球界へ移籍する可能性は低い。つまり、来季以降もメジャーでプレーするためにも、今季の成績がカギを握ることになる。
いい時もあれば、悪い時もある――。
横浜商大高時代は全国的にはほぼ無名の存在だった田澤は、常に野球と真摯に向き合い、黙々と鍛錬を続け、ここまで世界最高峰のメジャーの舞台に立ち続けてきた。
今年6月で33歳。まだまだ老け込む年齢ではない。