月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
稀勢の里引退で各紙が繰り広げた、
「秘話合戦」から何が見えるか。
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byKyodo News
posted2019/02/01 08:00
1月17日、元横綱稀勢の里の荒磯親方は、あいさつ回りで両国国技館を訪れた。
スポーツ紙の切り口の違いは楽しい。
元貴乃花親方はスポニチにねぎらいの言葉を寄せた。一部を抜粋すると、
『桜の花のようにさっと咲いて散るがごとしです。惜しまれて、引退することが大切です。』
『後悔のない人生など存在せず、窮地の時には今場所、三日間土俵に上がった思いを残心にかえて、日本の国技の発端を担ってください。(原文のまま)』
スポニチは、《短文の最後にあえて「発端」という独特の表現を使い、国技に新たなうねりをつくる指導者になってほしいと期待した。》と解説した。
「スポニチ&貴乃花」ここにあり。次は貴乃花のどんな情報をぶっこんでくる?
スポーツ紙の切り口の違いをあらためて堪能した「稀勢の里引退」報道だった。
以上、1月のスポーツ新聞時評でした。