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こんまり流お片づけで五輪連覇。
陸上競技・最強夫婦を支えた断捨離。
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byGetty Images
posted2019/01/29 07:30
全米でも話題の近藤麻理恵さん。陸上界最強のオールラウンド選手のイートン夫妻も「こんまり」流の信奉者だ。
2人合わせて17種競技の荷物。
イートン夫妻はあわせて17種目も行うが、その荷物は大量だ。
種目ごとのスパイク、男子の場合は競技に必要な砲丸、円盤、やり、棒高跳のポールなども持参する。
参考までに、砲丸は7.26キロ、円盤2キロ、やり800グラム、棒高跳のポールは1本約3キロ。やり、ポールは数本持って行くため、アシュトンが競技に必要な荷物だけで50キロほどになる。女子は棒高跳びがないので重量は半分ほどになるが、それでもめまいがしそうな量だ。
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「スパイク、雨や暑さ対策のグッズなど持ち物は大量なので忘れ物しないように細心の注意を払います。混成競技は2日間、朝9時から夜9時過ぎまで行うことが多いので、競技中にとる軽食もジップロックに小分けにして、どのタイミングで何を食べるかも記入して荷物に入れます」とブリーアン。`
混成競技は合計点数を競う種目。思うように点数を取れなくても一喜一憂せず、我慢を重ねながら競技し続けなければならない。ごちゃごちゃしたバッグに頭を突っ込んで探し物をしていては、良い結果は望めない。次の種目に集中するためには、持参した荷物が整理整頓されていることは必須条件だろう。
リオ五輪では夫婦でメダル獲得。
夫婦の最大の目標だったリオ五輪。夫アシュトンはロンドン大会に続いて五輪連覇。妻ブリーアンは銅メダルを獲得した。夫婦で金メダルという目標は叶わなかったが、表情は清々しかった。
「できる限りのことをしたから」
五輪という大舞台のために、競技だけではなく、生活も人間関係にも真摯に向き合い、全身全霊を尽くした2人はリオ五輪後に引退を発表した。
リオ五輪でメダルを獲得できたのは、彼らの血の滲むような努力があったからに違いない。そしてその彼らの努力の一環に、「こんまりのお片づけ」があったことがとても興味深い。