イチ流に触れてBACK NUMBER
イチローが迎えるメジャー19年目。
初のマイナー契約も泰然と構える。
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2019/01/26 11:30
マリナーズは3月20日、東京ドームにてアスレチックスと開幕戦を戦う。イチローの雄姿が再び見られるか。
GMが口にしたイチロー評。
今年はマイナー契約の招待選手と言えど、オープン戦ではレギュラー選手同様に打席数は与えられる。通常の準備期間を与えられるこの事実はイチローにとって大きい。ディポトGMはこんな言葉を残した。
「イチローほどに準備を大切にする選手はいない。11月初旬に球場でトレーニングをしているイチローと会ったが、彼はそのとき既に春キャンプに挑む準備がもうできていた。どんなことが起こるのか楽しみにしたいね」
周囲にはイチローの選手登録は特別措置でロースター枠が28人に増える日本開幕シリーズだけと言う声もある。その可能性は確かにある。
だが、当然のことながらイチローはシーズンを通してプレーをするために準備を続けている。もちろん、彼にはその自信もある。
その反面、この問題は自身でコントロールできるものではない。まさに人事を尽くして天命を待つ。イチローは今年も泰然と構えている。
「僕は野球の研究者でいたい。自分がアスリートとしてこの先どうなっていくのかというのを見てみたい。プレーしていなかったとしても、毎日鍛錬を重ねることでどうなれるのかを見てみたい」
周囲が不可能と言い続けてきたことを常に可能に変えてきた男、それがイチロー。新たなるチャレンジが楽しみでならない。