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福岡第一が高校バスケで攻撃無双。
長身+化け物みたいな猛スピード。
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph byYuki Suenaga
posted2019/01/12 09:00
チームを牽引した3年・キャプテンの松崎裕樹(中央後ろ)と2年・司令塔の河村勇輝(中央前)。
「小手先の戦術ではなく……」
井手口監督は彼らの戦い方を「勝ったから言えることかもしれないけれど、こちらがミスしたらチャンスがあるみたいな弱気さがあったし、短い時間で作り上げた戦術が簡単に通用するほど甘くないんじゃないかな。もっと攻撃的な戦い方をしてもらいたかった」と述べたが、これは自身の苦い経験があったからこそ出た言葉だったのだろう。
「若い先生たちはみな勉強熱心ですが、勝つための小手先の戦術でなく、自分たちのバスケットがどれだけ通用するかをメインテーマにするというアプローチがあっていいのではないかと思います。
フォーメーションをたくさん教えるのではなく、レイアップやフリースローなど1つ1つをやり込んで、鍛えて、そこに戦術を乗せる。そういうことに立ち返らないといけないと思いますし、私自身、そこをもっと追求しないといけないと思っています」
福岡第一の圧勝は続くのか?
12月29日にウインターカップが閉幕した。寮住まいの選手たちは帰省することもなく体育館で汗を流し、年始4日から神奈川県で開催された交流戦に参加した。5日の夕方に福岡に帰ると、6日の午前9時から県新人戦予選の初戦を戦うというハードスケジュールだ。
来年度のチームには、河村を筆頭に優勝メンバーが3人残る。目指すのは言わずもがな、インターハイとウインターカップの両獲りだ。高さ、速さ、うまさの三拍子がそろった福岡第一が引き続き圧勝するのか。それとも知恵と鍛錬を備えた他チームが打ち負かすのか。
どのチームも新人戦に向けて始動。戦いの火ぶたは切って落とされた。