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アーモンドアイ年度代表馬は堅い?
2018年のJRA各賞を予想してみた。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2019/01/04 17:00
2018年のジャパンカップは、三冠牝馬アーモンドアイが2分20秒6という驚異的なタイムで勝利した。
ディアドラが厳しい立場。
同様の意味で、残念ながら厳しい立場となるのが4歳以上牝馬のディアドラ(牝4歳、栗東・橋田満厩舎)だ。
昨年のGI実績はドバイのドバイターフで3着同着、香港の香港カップでは2着。海外遠征でこれだけ善戦すれば立派である。また、国内でもとくに後半2戦で見せた強さは際立っていた。クイーンC(GIII)ではGI馬ソウルスターリングらを相手に3馬身抜け出し、府中牝馬S(GII)でも直後にエリザベス女王杯で1、2着するリスグラシューやクロコスミアらを相手に堂々の差し切り勝ち。おそらく昨年の最強古馬牝馬を選べと言われれば彼女でよいのかもしれない。
しかし、最優秀4歳以上牝馬となると、残念ながらGIのタイトルがないのである。先述した通り、「強いと思う」といった個人的な感情ではなく、残した実績を素直にモノサシとして計るものであれば、リスグラシューが有力か。ヴィクトリアマイル(GI)や香港ヴァーズ(GI)は2着止まりだったが、エリザベス女王杯(GI)は見事に優勝。授賞されるに充分な実績を残した。
アーモンドアイは決まりだろう。
また、4歳以上牡馬がまた難解。秋の天皇賞を勝ったレイデオロが有馬記念も勝利すればほぼ決まりだっただろう。しかし敗れた事で、この部門で複数のGIを勝利したのは先出のファインニードルだけとなった。レイデオロが有力とみたが、昨年2戦2勝で春の天皇賞を制したレインボーラインにも可能性がありそうだ。
このように部門によっては混沌としているJRA賞だが、年度代表馬と最優秀3歳牝馬はもう決まりだろう。3冠牝馬でありジャパンカップ(GI)を驚異のレコードで勝利したアーモンドアイ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。これだけはもう誰も異論はないだろう。今年は世界を目指すという同馬の益々の活躍を期待したい。