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松山英樹が振り返った苦戦の'18年。
「そのイメージを取り除くのが先」

posted2019/01/10 07:00

 
松山英樹が振り返った苦戦の'18年。「そのイメージを取り除くのが先」<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

2018年、ツアー優勝なしに終わった松山英樹。ソニーオープンから再びスタートを切る。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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 年が明け間もなく、松山英樹は東京・羽田空港から機上の人となった。

 PGAツアーの2018-19年は昨秋に開幕し、“クリスマス休暇”を終えて再開。松山は新年初戦を1月第2週のソニーオープンinハワイにした。実に8年前、アマチュア時代に初めて出場した米国での試合ではあるが、ここまで相性は必ずしも良くない。

 そうは言っても、優勝がなかった'18年を振り返れば、居ても立っても居られないというのが本音だろう。国内での充電期間を経て、温暖なホノルルで1年のスタートを切る。

全米プロの開催時期が5月に。

 迎えた'19年は、世界の男子ゴルフ界が新しいスケジュールと向き合うことになる。

 4大メジャーの日程がシフト。8月に行われていた全米プロ選手権が、5月に開催時期を移す。これに伴い、PGAツアーのビッグイベント“第5のメジャー”とされるザ・プレーヤーズが5月から3月に。4月のマスターズから、全米プロ、全米オープン、全英オープンといった具合に7月まで毎月メジャー大会が行われることになった。

 昨年9月、タイガー・ウッズが5年ぶりとなる復活優勝を遂げた。超一流選手の周りの熱狂ぶりを見れば、米ゴルフの先行きは依然として安泰と捉えられるが、業界は危機感を失っていない。先進国の競技人口の減少から来る人気低下への警鐘は鳴りっぱなしだ。

 PGAツアーはシーズンのクライマックスであるプレーオフシリーズを4試合から3試合に縮小し、最終戦のツアー選手権を8月末までに終えることにした。毎年9月に始まるNFL(全米フットボールリーグ)の話題と住み分けるためだ。この改革も影響し、ゴルフはビッグトーナメントが春から夏に集中することになる。

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