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松本山雅・高崎寛之が再びJ1へ。
「得点王を狙います」を、もう一度。
posted2019/01/03 08:00
text by
塚越始Hajime Tsukakoshi
photograph by
J.LEAGUE
松本山雅FCのFW高崎寛之が、再びJ1のステージに立つ。
2018シーズン、4年ぶりのJ1復帰をホームのサンプロアルウィンで決めた最終節の対戦相手は、高崎がクラブ初のJ1昇格へと牽引した古巣の徳島ヴォルティスだった。
強力なアタッカー陣を揃える相手との戦いは、潰し合いの様相を呈してスコアレスドローに終わった。勝点1を積み上げ、他チームの結果によって昇格を決めたが、高崎はすっきりとは喜べなかった。
「勝ちたかったです。もちろん1年間積み重ねた結果、こうして優勝できてホッとしていますが……」
山あり谷あり。しかし、最後は必ず這い上がってみせる。彼のキャリアを辿るような1年でもあった。
今季は開幕スタメンを務めたものの、反町康治監督が2トップのスピードと迫力を模索するなかで、シーズン中盤は先発を外れることもあった。しかし、ケガ人が相次ぐ前線で、計算の立つ軸として再びチャンスを掴み、J1復帰へと導いた。8月18日の29節町田ゼルビア戦(スコアは●0-1)以降、全14試合に先発出場を続けてみせた。
とりわけ今季の高崎は、良いコンディションを保ち続けた。
「ケガをしない身体作りもしてきました。そうすることで、出場できない選手のぶんまでも戦ってきました。ただ……」
ゴール数は16→19→7。
もちろんJ1昇格は嬉しい。だからこそ悔やんでいたことがある。
「ゴールが少なかったので、そこは反省をしないといけないと思います」
2018シーズンは、41試合出場7ゴール8アシスト。
2016年は37試合16ゴール、2017年は41試合19ゴールと伸ばしたが、今季のゴール数は半分以下まで減った。それでもJ1昇格を果たした。それだけに、ストライカーとしては複雑な気持ちを抱えていた。
「チームはJ2で優勝できましたけれど、個人としては……。もっとゴールを獲りたかったです。悔しい部分はあります」
彼はそのように本音を吐露していた。