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イカルディなどスター候補は多い。
アルゼンチン代表監督は大丈夫か?
posted2018/12/05 10:30
text by
藤坂ガルシア千鶴Chizuru de Garcia
photograph by
UNIPHOTO PRESS
11月29日、AFA(アルゼンチンサッカー協会)は、現在臨時でアルゼンチン代表を指揮しているリオネル・スカローニU-20代表監督を、来年ブラジルで開催されるコパ・アメリカまで正式に監督として任命すると公表した。
スカローニはロシアW杯後、ホルヘ・サンパオリ前監督の後任として暫定的に(半ば強制的に)アルゼンチン代表を任され、これまでに親善試合6試合で4勝(グアテマラ戦3-0、イラク戦4-0、メキシコ2連戦(2-0)、1分け(コロンビア戦0-0)、1敗(ブラジル戦1-0)、11得点・1失点というまずまずの戦績を残している。
11月にアルゼンチン国内でメキシコ代表相手に2連勝を遂げた際には、新生アルゼンチン代表のキープレーヤーであるマウロ・イカルディがようやく代表での初ゴールを決め、チーム再建の試みが形となって見え始めた。そのことが、メディアからも肯定的に評価されているところだ。
AFAが来年のコパ・アメリカ終了まで代表チームをスカローニに任せることに決めた理由も、まさにそこにある。
落ちた代表をどう立て直すか。
イカルディを始め、パウロ・ディバラやジョバニ・ロセルソ、エセキエル・パラシオスといった今後の代表を担うスター選手およびその候補生たちに惜しみなく出場機会を与え、短期間ながら継続性と一貫性を重視するコンセプトに基づいてチーム作りに従事するスカローニの取り組み方に、将来性を見出したというわけだ。
AFAのクラウディオ・タピア会長は、29日に行なわれた会見で次のように語っている。
「我々が代表チームに何を求めているのかを知ることは重要だ。これまでリオネル・スカローニの仕事ぶりを見てきた結果、コパ・アメリカまでの継続をオファーすることに決めた」
つまりAFAは、ロシアW杯で落ちるところまで落ちたアルゼンチン代表を立て直すために何が必要か、そのためには何をどのようにして取り組むべきかを理解している指導者として、スカローニを選んだことになる。