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「寄せ集めチーム」からの脱却なるか。
関東学生連合チームの見せる意地。 

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箱根駅伝2019取材チーム

箱根駅伝2019取材チームhakone ekiden 2019

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photograph byYuki Suenaga / Kiichi Matsumoto

posted2018/12/18 10:45

「寄せ集めチーム」からの脱却なるか。関東学生連合チームの見せる意地。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga / Kiichi Matsumoto

筑波大学・相馬は前回の雪辱を。

 また、近藤と同じく前回、区間エントリーまでされながら直前の故障で本大会を走れなかったのが筑波大学の2年・相馬崇史だ。

「筑波大学の良いところは色んな学部、環境、実力の人が部員にいて、部活動を通じて違った価値観に触れられるところです。今回こそ自分が箱根駅伝を走ってその経験をチームに持ち帰りたい。その経験を活かして在学中にはチームで箱根駅伝本大会に出場して上位で戦いたいと思っています」

 そう語る相馬は、高校駅伝の名門・佐久長聖高校(長野)で主将を務めた経歴も持ち、非常に勝負強くアップダウンも苦にしない。昨年エントリーされていた山上りの5区に再度起用できれば面白い存在だ。相馬を指導する筑波大学の弘山勉監督も「山で“幻の区間賞”を狙って来い」と送り出したという。

「前回は付添いでの参加でしたけど、陸上競技でああいう規模の大会はないですから、良い経験になったと思います。上りの適性は高校時代からあると思っているので、もしまた5区にエントリーしてもらえるなら、しっかり対策をして臨みたいと思います」(相馬)

 近藤、相馬の2人の国立大勢がチームに化学反応を起こすことを期待したいところだ。

 また、今回のチームの特徴として、4年生が多いことも挙げられる。山川監督も「力のある、ないにかかわらず4年生を中心にコミュニケーションを取れれば」と上級生の存在感に期待を寄せている。

亜細亜大学・米井がエース格となる。

 予選会の記録ではチーム内でトップ。エースとしての期待がかかるのが、亜細亜大学の4年生・米井翔也だ。全日本大学駅伝でも日本学連選抜チームとして出場するなど大舞台の経験は十分。予選会前の故障の影響から少し調子を落としているというが、本番にはしっかり合わせるつもりだという。

「最上級生としても、亜細亜大学の代表としても、チームを引っ張っていければと思います。今季はまだまだ自分の100%のレースができていないんです。しっかり力が出せれば十分、他校のエース格とも戦える自信はあります。高校時代から毎年、鶴見中継所でのたすき渡しを見に行っていたんですよね。だから、自分も後輩たちの期待に応える走りをしたいです。亜細亜大学のチームメイトが次回以降、自信にできるような走りをしたいと思います」

【次ページ】 連合チームならではの難しさ。

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