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甲斐キャノンを支えた
“スタベン”高谷裕亮の献身。
~川崎宗則から受け継いでいたもの~

posted2018/11/27 06:00

 
甲斐キャノンを支えた“スタベン”高谷裕亮の献身。~川崎宗則から受け継いでいたもの~<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

シーズンでは甲斐がリーグトップの盗塁阻止率.447を記録、高谷(左)はそれに次ぐ2位の.385だった。

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph by

Hideki Sugiyama

 MVPを獲得した甲斐拓也は日本一を決めた瞬間、ベンチからグラウンドへ飛び出した。そしてマウンドで森唯斗と抱き合っていたのは高谷裕亮だった。今年の日本シリーズ、ホークスが勝った4試合、いつも最後にマスクをかぶっていたのは36歳、野手でチーム最年長の高谷だったのだ。甲斐は言った。

「最後のしんどい部分を高谷さんに守ってもらったというのは、僕の力不足なところだと感じています。このような素晴らしい賞を頂けたのも、高谷さんの存在があったからです」


 足を絡めた攻撃でリーグ3連覇を成し遂げたカープは、甲斐キャノンに恐れをなして手の打ちようがなくなっていった。そんな流れを方向づけたのが、第1戦の延長11回のワンプレーだった。甲斐に代わった高谷もまた野間峻祥の二盗を封じたのである。これ以降、試合終盤、甲斐に代打を出したり、ベテランならではの配球に期待して高谷を守備固めに送ったりと、ホークスが戦術の幅を広げることができたのは、甲斐キャノンと高谷バズーカの二門が揃っていたからだ。高谷が言う。

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