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18勝をさしおいてなぜ10勝投手が?
サイヤング賞・デグロムの突出度。 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2018/11/22 10:30

18勝をさしおいてなぜ10勝投手が?サイヤング賞・デグロムの突出度。<Number Web> photograph by AFLO

打線の援護がない投手としても有名になったジェイコブ・デグロム。しかし数字は彼の偉業を静かに記録していた。

「Dominantした投手」という価値基準。

 投票結果に「拍子抜けした」のは、1位票だけが理由ではなかった。

 5位には当初、元巨人でシャーザーと同じ18勝(4敗)を挙げてナ・リーグ最多勝タイトルを獲得したマイルズ・マイコラス(カージナルス)に投票するつもりだった。彼は制球力の良さでシャーザーやジョン・レスター(カブス)と並ぶ最多勝投手になり、デグロムを1位投票する決定打になった勝率ではナ・リーグ最高の.818を記録している。

 それにダルビッシュ有投手の取材が多く、マイコラスを生で見る機会も話す機会も多かったので、「心情的」に投票したかった。

 それをパトリック・コービン(ダイヤモンドバックス)に変更した理由は、サイヤング賞投票では「Dominant(支配的、圧倒的の意)した投手に投票すべきだ」という考えがあったからだ。

 コービンの奪三振数(シャーザー、デグロムに次ぐナ・リーグ3位の246奪三振)や奪三振率は、マイコラスの146奪三振や奪三振率6.55を圧倒する。加えて春先に元オリックスでダイヤモンドバックスの平野佳寿投手を取材する機会が多かったため、コービンの「圧倒的なピッチング」を目の当たりにしていたことも大きかった。

 自分の投票が、結果的に全体の投票結果と同じになったことに満足する気持ちはない。むしろ、そこに至るまでの「迷い」を考えると何とも皮肉なことであり、「自分は本当にメジャー屈指の好投手たちの力を見極め、正しい投票をしたのだろうか?」と自問する今日この頃である。

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