炎の一筆入魂BACK NUMBER
松山竜平、早々にカープ残留決断。
新井さんの“いじられキャラ”継承?
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byHideki Sugiyama
posted2018/11/13 11:30
プロ11年目の今季は初めて規定打席に到達して124試合で打率.302、12本塁打、74打点。日本シリーズでも打率.318を残した。
「新井さんみたいな選手に」
3連覇を成し遂げた広島の強さは、選手の一体感にある。'15年にともに復帰した新井と黒田博樹が若いチームに与えた影響は絶大。黒田が言動で引っ張り、'17年からは新井が太陽のように明るくチームを照らした。
新井が“家族”と表現したチームで松山は年長組ではあるが、兄貴というタイプではない。41歳の新井が「新井さん」と呼ばれるのに対し、33歳の松山は「まっちゃん」と呼ばれる。それが、松山のキャラクターだろう。
来年、広島には新井がいない。
「チームでも年長組なので、新井さんみたいな選手になりたい気持ちは強い。言動で引っ張って行けるタイプじゃないので、何とかチームの明るさを作って行きたいなと思います」
来季も変わらず、後輩にいじられながらも笑顔でアンパンチを繰り出す。松山が新たなリーダー像を描いていく。