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錦織圭の工夫とフェデラー撃破。
“勝ちビビリ”は微塵もなかった。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2018/11/12 12:40
久々にフェデラーに勝利した錦織圭。この勢いに乗れば……という期待感を抱かずにはいられない。
勝ちビビリの気配は微塵もない。
しかし、第1セットを取って勝利が近づいても、勝ちビビリの気配は微塵もなかった。結局、気負いも勝ちビビリも制圧してしまったのだ。錦織圭という選手は、そうでなくてはいけない。
「しっかり勝てたのは大きい」と錦織。5月のイタリア国際では、決して調子のよくないノバク・ジョコビッチを仕留めることができず、その後もウィンブルドンや全米で手痛い敗戦を喫したが、その轍を踏まずにすんだ。
もちろん、ラウンドロビン(1次リーグ)の初戦にストレート勝ちで、決勝トーナメントへの道がひらけてきた。
大きな意味のある勝利だった。見事な勝ち方だった。
調子の悪いフェデラーに勝っても……、とか、勝つには勝ったが……、というような見方には、1ミリも同意しない。