フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
NHK杯制しファイナル決めた宇野昌磨。
露のベテラン、伊の若手も躍進!
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAsami Enomoto
posted2018/11/12 17:00
左から、ロシアのベテラン、セルゲイ・ヴォロノフ(31歳)、宇野昌磨(20歳)、イタリアの新鋭マッテオ・リッツォ(20歳)。
ベテラン、ボロノフ2位入賞!
2位は、昨シーズンサプライズでこの大会で初優勝を決めたロシアのベテラン、セルゲイ・ボロノフだった。
SPはラフマニノフの前奏曲ト短調のピアノの音色にあわせ、高さのある4+3トウループ、3ルッツ、最後の3アクセルとも無事に着氷。後半のステップシークエンスは日本の観客の手拍子に後押しされるようにして、ドラマチックに滑りきった。91.37と宇野とおよそ1ポイントあまりの点差で2位に立った。
フリーでは冒頭の4トウループ、そして後半では2度の3アクセルを成功させて162.91を獲得。総合254.28で2位を保った。
宇野の後、フリー最終滑走だったボロノフは、「2回(SP、フリー)とも、開催国の選手の直後の滑走で、楽ではありませんでした。でも今日は良い演技ができたと思う」と感想を述べた。スケートアメリカで3位だったボロノフがGPファイナルに進出できるかどうかは、他の選手たちの成績にかかってくる。
イタリア選手がGP初メダル!!
3位は、SP4位から逆転したイタリアのマッテオ・リッツォだった。
昨シーズンの世界ジュニア銅メダリストで、シニアGP大会は今シーズンが初挑戦の20歳である。フリーでは冒頭の4トウループで転倒したが、持ち直して3アクセル+2トウループなど、6度の3回転ジャンプを降りた。「(前の試合の)スケートアメリカでは4位という結果にハッピーだった。ここでの結果はすばらしいこと。でも内容には満足していない。もっと良い演技ができるので」
イタリアの男子がGP大会でメダルを獲得したのは、今回が初となる。
SP3位だったロシアのディミトリ・アリエフはフリーでジャンプのミスが重なり総合5位に。アメリカの若手、ヴィンセント・ジョーが総合4位だった。