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ボランティアレスラーで再デビュー!?
大仁田厚がG馬場没20年の記念大会へ。
posted2018/10/30 17:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
ボランティアレスラー大仁田厚の「デビュー戦」が10月28日、横浜市の鶴見青果市場で行われた。
大仁田は昨年10月31日、後楽園ホールで7度目の引退をしてから約1年、比較的長く戦いから遠ざかっていたが、体がうずいたのだろう。
何がボランティアなのかはよくわからないが、ボランティアレスラーという新しいフレーズを用意して、プロレスラーとしての7度目の復帰ではなく、ボランティアレスラーとしてのデビューという名目でリングに立った。
住んでいる佐賀から1000円の交通費だけをもらって横浜までやってきたという大仁田は、グッズの売り上げで収支のバランスシートを埋め合わせている。
試合後も小さなテーブルの前に座って、サインと記念撮影を希望者がいなくなるまで続けた。
試合場にリング照明はなく、蛍光灯が申し訳程度についているだけで、試合中にチラついていた1本が寿命で消えた。観戦には外からの光が必要だった。13時に前座試合が始まったころは、自然光が入って来る2方向からは普通に見えたが、壁のある逆光側からはレスラーはシルエットになっていた。
暗がりの中で、久々のデスマッチ。
大仁田が登場した16時過ぎには場内は暗くなってきて、かなり見づらくなっていた。
だが、爆発の閃光が青果市場を赤く彩り、爆音が観客の身をのけぞらせた。
そのデビュー戦は大仁田、ケンドー・カシン、HASEGAWA組vs.キム・ドク、橋本友彦、雷電組の6人タッグで「ストリートファイト・エニウェアフォール・電流爆破バット&有刺鉄線地雷ボードデスマッチ」として行われた。