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「来年はドバイと凱旋門賞に行く」
オジュウチョウサンと名物オーナー。

posted2018/10/27 11:00

 
「来年はドバイと凱旋門賞に行く」オジュウチョウサンと名物オーナー。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

オジュウチョウサンのオーナー長山尚義。取材陣に記念グッズを山ほど持たせてくれた。

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 今春、史上最多J・GI5勝(障害重賞9勝)、障害賞金歴代1位のスターホース、オジュウチョウサンが平地挑戦を表明し、話題を呼んだ。

 7月7日、開成山特別、福島競馬場。

 この日、歴史的挑戦の第一歩を見届けようと多くの観客が詰めかけた。なんと入場者数は前年比38.3%増を記録。さらに、オジュウチョウサンのグッズを販売した特設ワゴンは、開門から行列が途絶えず、購入まで最大で1時間かかる時間帯もあるほど。爆売れの人気を見せた。

 肝心のレースは、武豊騎乗で出走し、約4年8カ月ぶりの平地レースで2着に3馬身差をつけての完勝劇を見せる。スタンドからは大きな拍手が送られた。

「馬場がぬかるんでいたから、あれ以上はぶっちぎれない。でも、いい状態だったら10馬身くらいついちゃうよ。だって、4000m走った後もバテないんだから」

 とは、オジュウチョウサンのオーナー・長山尚義。まだまだこんなもんじゃないと言わんばかりの様子だ。

中山大障害3連覇で動いた心。

 昨年12月の中山大障害で2着のアップトゥデイトに勝利し、今年4月の中山グランドジャンプでも王者の走りで3秒以上もレコードを更新。同レース3連覇を達成したオジュウチョウサンの戦いぶりを見た長山は平地GI挑戦への気持ちが強くなったと明かす。

「一昨年の中山大障害で2015年度のJRA最優秀障害馬を10馬身ほど離して、今年の中山グランドジャンプも3馬身ほど差をつけて勝ったでしょ。障害界ではもう並ぶものがいない存在になっていた。しかも、出走する権利がないにもかかわらず、昨年の有馬記念のファン投票で1500票ぐらいの得票があって、年度代表馬の投票でも入れていただいた。平地GIに挑戦したいという気持が強くなったね」

【次ページ】 「もちろん勝ちに行くよ」

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