【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
井上尚弥への注目度、足りてる?
池田純が考えるボクシング人気の鍵。
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byGetty Images
posted2018/10/16 10:30
バンタム級の世界一を決めるWBSSトーナメント。井上尚弥の次戦は来年春にアメリカで予定されている。
ボクシングが民放で流れていることの価値。
ファン以外には接点がない、という状況を打破するためには、例えば「トレインチャンネルで70秒のKO劇を流し続ける」とかして、いろんな人にリーチする機会を作ることが必要になってきます。
あるいはモハメド・アリvs.ジョージ・フォアマンの“キンシャサの奇跡”や、マディソン・スクエア・ガーデンで行なわれたアントニオ猪木やジャイアント馬場らのプロレスのように、あっと驚くような話題を作る方法が必要なのかもしれません。
ただ、1つ言えるのは、日本人は民放で試合をタダで観られるということのありがたみを再認識すべきだということです。アメリカであればこうした試合を家で観ようと思ったらPPV(Pay Per View)のお金は当然かかります。'15年に行なわれたパッキャオvsメイウェザーの一戦におけるPPVは89.95ドル(約1万800円)でした。
でも日本なら普通のボクシングの試合を観ようと思ったら、WOWOWで月額3000円も払わずにほとんどの世界戦が観られる。ましてや民放であれば1円もかからない。
こんな最高の環境にいるなら楽しまないわけにはいかない! と思うのですが、みなさんどうでしょう。