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スラムダンクの魚住、高砂が手本。
太田敦也がBリーグで伝えたいこと。
posted2018/10/10 08:00
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
B.LEAGUE
3シーズン目のBリーグが開幕し、各地で第1節の熱戦が繰り広げられた。発売中のNumber PLUS『Bリーグ2018-19公式ガイドブック』でもインタビュー取材を行なった、太田敦也を擁する三遠ネオフェニックスは、京都ハンナリーズと対戦。昨シーズンと同じ開幕カードとなった両チームの試合は、1勝1敗という結果だった。
昨シーズンの三遠は京都を相手に開幕2連敗を喫している。欲を言えば2連勝したかったところだろうが、それでも開幕白星は幸先が良い。日本代表活動でチームへの合流が遅かった太田は、途中出場ながら2試合で34分のプレータイム、11得点7リバウンドという個人スタッツだった。
開幕前、太田は「今年はアグレッシブに攻撃できるチームになっていると感じる」と語っていた。その言葉通り、負けた2戦目も1Qは先行した。
今シーズンも確固たる信念を持って走り続けるであろう太田。先にあげた公式ガイドブックでは「一番好き」というスクリーンについての哲学を語ってもらったが、それ以外にも揺るがぬ信条を持っていることがあるので紹介したい。
「世界大会に行くと全然違った」
まずはBリーグと日本代表の兼ね合いについて。今年は5月中旬から9月中旬まで約4カ月間にわたって日本代表活動があり、この後もBリーグの戦い真っ盛りの11月と来年2月にワールドカップ予選が組まれている。長距離移動を伴いながらの代表戦は過酷この上ないものだろう。しかし、太田には並々ならぬ使命感がある。
「日本では当たり前にプレーしていることでも、世界大会に行くと全然違ったということが結構あります。そういうものを体感して、三遠に戻って伝えたい」
例えば、太田が獅子奮迅の活躍を見せた今夏のジャカルタ・アジア大会。日本は、フィリピンやイランというフィジカルの強い相手に対し、ボディコンタクトで苦労を強いられた。
「彼らはちょっとしたカットにも体をしっかり当ててくる。ドライブでも、最初から下がっているわけじゃなくて、プレッシャーの中でどんどん体を当てて、ドライブを遠回りさせたりしているんです」