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松山英樹が滑り込んだ歴史の転機。
プレーオフ改革で来季は賞金16億円!
posted2018/09/20 10:30
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Sonoko Funakoshi
「歴史を生きる」とは、いかなることか。偉業達成、優勝、驚異的スコアを出すこと、何かで1位になること。そういうことをやってのけると、もちろん歴史に名を残すことになる。だが、そうではなく、何かの節目となる時や場所に存在すること、居合わせること、「あのとき僕はそこに居た」という事実を作ることだけでも、歴史を生きている証になるのではないか。
今週20日に開幕する米ツアーのプレーオフ最終戦、ツアー選手権に出場するポイントランク上位30名の選手たちは、タイガー・ウッズもフィル・ミケルソンも、そして松山英樹も、みな「歴史を生きる」ことになる。
なぜなら、間もなく始まる今年のツアー選手権は、現行システム下で行われる最後の大会という意味で、米ツアーの歴史の節目を迎えるからだ。
来年からプレーオフは3戦に。
開幕2日前の18日(米国時間)、米ツアーはシーズンエンドのフェデックスカップ・プレーオフ・シリーズのシステムを来季から大幅に変更することを公式に発表した。
2007年に創設されたプレーオフ・シリーズは当初から批判や不平不満が上がっては改革するという作業を繰り返しながら現行システムに落ち着いた。
その現行システム下ではプレーオフは4試合が開催され、第1戦のノーザントラストにはポイントランク上位125名、第2戦のデル・テクノロジーズ選手権には100名、第3戦のBMW選手権には70名、最終戦のツアー選手権には30名が進出するというサバイバル方式。
そして最終戦を終えたとき、最終ポイントランクで1位になった選手が年間王者に輝き、10ミリオンダラー(約11億円)のビッグボーナスを手に入れる。
だが、来季からはプレーオフは4試合から3試合に減り、出場人数は125名→70名→30名となる。試合数が1つ減るのは、アメフト(NFL)や野球(MLB)とぶつからないよう、米ツアーのシーズンを早く終了させるための工夫であり、スポンサーや資金繰りに困窮しているといったマイナス要因は一切ない。