山田久志の名言 

人が何と言おうと、獲れる時に獲らないとタイトルなんて二度と獲れない。

山田久志(プロ野球)

2002年のセ・リーグは、巨人の松井秀喜と中日の福留孝介が首位打者を争っていた。松井は最後の最後まで全試合、全打席に立ち続け、福留は終盤、打率を維持するために欠場し、最終的に福留がタイトルを手にした。だが、福留は当初、山田監督の欠場の打診を断っていたという。休んでまで獲得したタイトルに何の意味があるのか? 若い福留はこう考えたのだろう。現役時代、阪急のエースだった山田は最多勝、最優秀防御率など数々のタイトルを獲得した。タイトルという看板があったからこそ、引退後もコーチ、監督として野球界に残ることができたという思いがある。タイトルは財産だ。だからこそ、福留を説得して首位打者を獲らせたのだ。記憶は薄れても、記録は永遠に残る。

Number561号(2002/10/24)

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