福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史が現地で見たW杯直前情報。
日本のプラス材料、優勝候補は?
posted2018/06/14 18:00
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph by
Getty Images
日本代表より先に、ロシアへと到着しました! ロシア対サウジアラビアの開幕戦を前日に控えたルジニキスタジアムでの前日練習や会見にも足を運びました。現地で過ごしてみると……まだ意外と盛り上がっていないかな、という感じです。もちろん開幕したら国内のテンションも一気に上がってくるんだろう、と期待しています。
去年のコンフェデレーションズカップでも感じたところですが、ロシアは前回のブラジルに比べると間違いなく涼しい。大会が進んで夏に近づくほど気温は上がってくるでしょうが、そこまで厳しい暑さにはならなさそうです。
直射日光はとても強いので早い時間帯でキックオフする試合では注意が必要ですが、選手の立場としては最後まで足が止まることがなく、かなりいい環境でプレーできるはず。
それは日本だけでなくライバル国も同じですが、ハイレベルな戦いが見られるのではないでしょうか。
スイスとパラグアイには差があった。
さてロシア入りする前に、日本代表のスイス戦を現地で見て、パラグアイ戦も映像でチェックしました。スイス戦は0-2、パラグアイ戦は4-2と対照的な結果になったわけですが、対戦相手のチーム状況が全く違うことは大前提として触れておきたいです。
スイスはポゼッションもできるし、日本がボールを持つとすぐにプレッシャーをかけ続けるなど、W杯本番を意識した戦いぶりだった。日本としてはなかなかフィニッシュまで持ち込めず、90分間通じて決勝トーナメント進出を狙っているチームの完成度だなと感じました。
一方でパラグアイはW杯出場を逃し、長期的な視点でチーム作りをしている段階。モチベーションはスイスより明らかに低くて、日本がボールを持っても「寄せが甘いな」とは感じました。