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8年前、川島永嗣は合宿で正GKに。
では東口順昭は川島を越えられるか。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byGetty Images
posted2018/06/08 11:30
国際Aマッチの出場はスイス戦前の段階で通算4試合。同い年の西川周作からも「ヒガシにすべて託した」とエールを送られる。
西川周作は川島に勝てずW杯出番無し。
続くブラジル大会の時は、タンパでの直前合宿で西川周作にチャンスが巡ってきた。
練習試合は2試合組まれていたが、1試合目のコスタリカ戦では川島がフル出場し3-1で勝利。
西川は2試合目のザンビア戦でプレーした。この時は4-3で日本が勝っているのだが、西川はチャンスを掴みきれず、結局ブラジルでの3試合のGKは川島に落ち着いた。
こうした過去の流れを踏まえると、スイス戦もしくはパラグアイ戦では、第2GKの東口順昭が試されることになるだろう。
初めてのW杯ではあるが、実は本田圭佑と同じガンバ大阪のジュニアユース出身の32歳で、川島の3歳下。代表ではE-1選手権やキリンチャレンジカップ、もしくは予選の消化試合などでしか出場機会を得ていないが、実績は十分だ。
代表合宿では、まだサブ組扱い。
もっとも、オーストリア・ゼーフェルトで始まった合宿でも、東口は戦術練習などではサブ組でプレーしている。つまり、現時点ではまだ立場をひっくり返すことはできていないということだ。それでも先発組を相手にしたシュート練習では止めまくり、存在感は際立っている。
ただ、本人の様子はまだまだいつも通り。大舞台が近づいている緊張感はなく、落ち着いている。
「(W杯に向かう雰囲気なのかどうかは)そうですね、まだわからないです。これがもっと上がっていくのかわからないです。上がっていくでしょうけど、もちろん。まだ、まずスイス戦に向かって、という感じです」
気合が入りすぎている様子でもなく、かといって消極的でもない。ニュートラルな風情である。