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鳥取・フェルナンジーニョの“師匠”。
「ミヤモトサン、スゴイデス」
text by
石倉利英Toshihide Ishikura
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/05/26 17:00
キャリアの半分以上を日本で過ごすフェルナンジーニョは、人格もあいまって鳥取ではキャプテンに指名されている。
誰とでも腹を割って話すのがリスペクト。
「年上の人に特に敬意を払うのは素晴らしいことだけれど、チームの中となれば話は別。年上だろうと年下だろうと、どんな選手とも腹を割って話すことが、自分にとってのリスペクトなんだ。だから、どんどん自分にも話しかけてもらいたいし、問題があったら解決していきたい。日本では、それを周囲に伝えてきたよ」
鳥取には今季、ブラジルから20歳のFWレオナルド、MFヴィートル ガブリエルも加入した。37歳、チーム最年長のフェルナンジーニョは、同胞の後輩に日本人の気質を教えつつ、日本人に対しては『年功序列』の意識を踏まえ、自ら歩み寄る姿勢で行動している。
「チームで一番年上になった現在は、日頃から何げない会話でもいいので、こまめにコミュニケーションを取ることを意識している。週に1回、ブラジル人選手2人と日本人選手数人を自宅に呼んで、一緒に夕飯を食べて交流を図っているんだ」
「ミヤモトサンに会ったら……」
そうしたことの原点に、日本での1年目の経験がある。
「私が日本で、これだけ素晴らしいキャリアを築くことができているのは、最初にミヤモトサンに出会って、いろいろなことを教えてもらったから。とても感謝しているよ」
宮本は現役引退後に指導者の道へ進み、昨季からG大阪U-23の監督を務めている。J3で鳥取とも対戦したが、昨季はフェルナンジーニョがブラジルでプレーしていたため、再会することはなかった。
両チームは6月16日、とりぎんバードスタジアムで今季初めて対戦する。心からリスペクトしている恩人との再会は、フェルナンジーニョにとっても特別な瞬間だ。
「ミヤモトサンに会ったら、ハグして再会を祝いたいよ。タノシミニシテル」