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浦和・橋岡大樹は足がつっても走る。
いつか兄と共演、A代表を目指して。
text by
杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/05/23 17:30
プロ1年目から右サイドを疾走する橋岡大樹。好素材を輩出する浦和ユースからまた1人、期待の星が現れた。
幼い頃から兄弟で1対1の練習漬け。
「自信は持っても過信はしない」
兄の和樹と弟の大樹は示し合わせたように、別の日に別の場所で同じことを口にしていた。幼い頃からともにボールを蹴り、空いている時間があれば、小学校のグラウンドで1対1の練習をしてきた。今年の正月にも2人で軽くボールを蹴るつもりが、いつしか真剣な1対1の勝負に。そこで距離の詰め方、コースの切り方など、互いに指摘し合ったという。
兄弟は3学年差で中学と高校は入れ替わり。これまで同じチームでプレーすることは少なかったが、弟の大樹には忘れられない試合がある。当時は浦和のジュニアユース所属。飛び級でユースの試合に出場したとき、兄は本職のサイドハーフから慣れないセンターバックへポジションを移してプレーしてくれたという。
「サイドバックで出場した僕をサポートしてくれて。中学3年生の試合のことは、いまでも覚えている。もともとサッカーを始めるきっかけも兄がつくってくれたし、ずっと追いかけてきた存在。兄には感謝してもしきれない。いつか対戦したいし、また一緒のチームでもプレーしたいと思う」
兄が同じ舞台に立つことを信じて。
兄が同じ舞台に立つことを信じ、1つひとつ目標をクリアしていくことを誓う。夢は大きい。A代表まで登り詰め、世界の舞台で戦うことだ。さっそくJリーグでの活躍が認められ、東京五輪世代となるU-21日本代表に選出。5月26日から始まるトゥーロン国際大会に臨む。
「どんどん上にいきたい」
1999年生まれの浦和っ子のサクセスストーリーは、まだ始まったばかりだ。