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いずれはバスケ女子代表のHCに――。
現役時と変わらぬ大神雄子の情熱。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byYuko Oga
posted2018/05/20 09:00
4月に渡ったロシアでは、中国WCBA・山西時代の恩師で現在はダイナモ・クルスクでコーチを務めるルーカス・モンデロとセサル・ルペレスと再会。
様々なスタイルのコーチと出会ってきた。
だからこそ、今、また全力で次の挑戦に取り組みたいという気持ちが湧いてきている。
現役時代から壁を乗り越え、世界に飛び込んできた大神は、様々なスタイルのコーチたちに出会ってきた。
コーチたちを数多く見てきたなかで、自分はどんなコーチになりたいと思っているのだろうか。
「選手のときも、この選手のここを集めて、オリジナルな自分の選手像を作りたいっていうのがあった。コーチとしても、時にベックさん(元トヨタ自動車ヘッドコーチ、ドン・ベック)みたいなエナジーも必要だし、内海さん(元JXヘッドコーチ、内海知秀)みたいに温かくお父さんみたいに受け入れてくれるような監督にもなりたい。ルーカス(・モンデロ)は教え方がコーチというか先生みたいで、自分で表現する力がすごい。そういう風になりたいなとも思う」
「コーチとしても挑戦できる場所は絶対ある」
はっきりと目標として掲げているのは女子代表のヘッドコーチだ。
最近では他競技で女子代表チームを女性ヘッドコーチが指揮することが増えているが、バスケットボール界でそれを実践したいのだという。
そのほかに3×3のコーチングも興味あるし、いつかは男子チームのコーチもしたいし、外国チームのコーチもしてみたいと、思いは無限に広がっていく。
「自分が選手のときに挑戦したように、立場が変わってコーチとしても挑戦できる場所は絶対ある。世界中にバスケットがあるのは事実なので、可能性があるんだったら、どんどん飛び込んでいきたいなって思います。そうやって挑戦することが自分のためにもなるし、最終的には、自分がそう思うようになる経験をさせてくれた家族や、ロールモデルになってくれた人への恩返しになるのかなぁと思っています」
そのためにも、この1年はなるべく自由に飛び回り、色々な世界を見聞きすることで、自分の世界を広げ、成長したいのだという。