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ホンダに巡ってきた千載一遇の好機。
「勝てる」レッドブルとの提携へ。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2018/05/05 09:00
2007年からルノーと組んでいるレッドブルだが、近年ルノーとの関係が悪化していることも背景にある。
トロロッソに加えて2チームへ供給。
現在パートナーを組んでいるトロロッソとの契約は3年。今回レッドブルとの交渉がまとまれば、来年からホンダは2チームとワークス体制でPUを供給することとなる。そうなれば、サーキットの現場やイギリス・ミルトンキーンズにある前線基地のHRD MKのスタッフを増員するなど、ホンダ側の負担は増える。
だが、トップチームのレッドブルと組めば、ここ数年でF1を離れたファンを呼び戻すことは必至。レッドブルとの提携は、成功への投資と考えれば、決して高くはない。
現在のF1のレギュレーションでは、翌年にPUを供給するチームを、各マニュファクチャラーは事前にFIAに通知しなければならない。その期限が今年は5月15日となっている。
4月28日にホンダを訪れたレッドブルは、翌日もホンダを訪ね、2度目の交渉を行なった。新たなチャレンジに向かうドアをレッドブルがノックしている。
その扉をホンダが開けない理由は見当たらない。