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部活から飛び出した女子がNCAAに!?
池松ほのか、米国バスケ武者修行。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byYoko Miyaji
posted2018/04/23 10:30
ロバートモリス大でプレーしている池松ほのか。日本人だけでなく、欧州出身選手も多い、多国籍なチームである。
1年生らしい波のあるプレーが欠点。
11月に始まったシーズンは4カ月間続き、3月16日に終わりを迎えた。
故障でシーズン終盤に1試合欠場した以外、32試合にスターターで出場した池松は、ほとんどの1年生選手がそうであるように、波のあるシーズンを送った。
3Pシュートが面白いように決まり、2試合続けて6本、7本の3Pシュートを決め、23点、25点をあげたこともあった。
これには、ブスカリアHCも、「シュートを打てるというのはわかっていたけれど、思っていたより早くできるようになった」と感嘆する。
逆によくないときは、チームを落ち着かせ、まとめる役割のポイントガードでありながら、1試合に5本以上のターンオーバーを犯してしまうことがあった。
それでも、常に必死に努力し、成長しようとしていた。
ブスカリアHCは言う。
「うまくいかないときもあったけれど、彼女はいつでもすぐに立ち直っていた。苦戦したときでも、その次の試合では戻ってきて、戦う準備ができている、そんなメンタル面でのタフさを見せてくれた」
森田ACも同じように、池松の頑張る姿勢を評価する。
「彼女が一番いいのは、バスケットを好きで、うまくなりたいと思っているところ。
完璧じゃなくて、今はまだすごくアンバランスな状況でも、頑張って、ちょっとずつ前進している」
それだけ成果があった大学1年目だったが、終わりはほろ苦いものになった。
NCAAトーナメント出場を逃す!
シーズン最後から2番目の試合となったNECカンファレンス・トーナメント決勝では、ライバルのセント・フランシス大に敗れ、目標としていたNCAAトーナメント出場を逃した。
そして、シーズン最後の試合となったNITのトーナメント1回戦では、シュートが入らなかっただけでなく、ターンオーバー5本を犯してチームの足を引っ張って敗退。
「シーズン通してポイントガードのスターターとしてやってきたんですけれど、ああいう終わり方をしたのは悔しかったです。
相手がどうとかでなくて、自分の気持ちの面だったと思います」
悔しさは、来年へのモチベーションになる。それに、シーズンを振り返ると、苦しいことも、厳しいこともあったが、それでも、アメリカでバスケットボールができるという楽しさがすべてを上回ったという。