ROAD TO THE DERBY 2018BACK NUMBER
皐月賞で評価を変えたサンリヴァル。
調教師+騎手、藤岡親子の挑戦。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph byShiro Miyake
posted2018/04/18 07:30
血統的に地味なこともあってか皐月賞では人気薄だったものの、結果は2着。一躍世代の上位陣として注目度が上がった。
敗因について割れた調教師と騎手の見解。
直線に向きまずジュンヴァルロが脱落し、前は2頭になった。内で粘り込みを図るアイトーンをジェネラーレウーノが捉えた時、その直後まで差を詰めていたのはエポカドーロ。サンリヴァルは前との差が開いてしまったのだ。
「勝負どころですぐに反応したエポカドーロと、一瞬ついていけなくなったサンリヴァル。その差が結果に響きました」
そう語ったのは佑介だ。しかし、健一は「そこは問題なかった。それよりも……」と言い、さらに続けた。
「その後に追いかけた段階で内にササッてしまったのが痛かった」
ここで再度、ジョッキーの弁。
「1頭になって追いかけなくてはいけなくなった分、モタれたのは仕方ありません。離されずに追い比べになれば結果は違ったかもしれません」
どちらの見解が正しいとか正しくないという話ではない。こう言ったひとつひとつの意見や見解を擦り合わせて、東京の2400mに向かうことが大切なのであり、そういう意味では全てにおいて見解が一致する方が怖い。落とし穴があるかもしれないと思えるのだ。
ダービーまでにもう一段階の成長が必要。
「追い比べになれば結果は違ったかもしれない」と言った佑介だが、同時に勝ち馬をリスペクトする言葉も紡ぐ。
「勝った馬は最後まで余裕がありました。強かったのは疑いようがありません」
東京の2400mで、その差は逆転出来るだろうか。佑介は相手云々の前に己を知ることが大切とばかりに次のように言う。
「サンリヴァルは前で競馬をして良い馬なので目標にされてしまうかもしれないし、東京の長い直線ももしかしたら向かないかもしれません。
それでも高い能力があるのは間違いないし、折り合いも心配ないので距離は克服出来ると信じています。ダービーまでまだ日があるので、もう1段成長して、長い直線でも問題なく走れることを期待したいです」