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錦織圭の復帰後2カ月をどう見るか?
復活した好敵手デルポトロが辿る道。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2018/04/04 08:00
マイアミオープンで対戦した錦織圭とデルポトロ。タイミングこそ違えど負傷からの復帰を目指す立場は同じだ。
今は人生を楽しみ、世界中を回っている。
デルポトロの復活に、「よし、錦織も」と力を得たファンも少なくなかったのではないか。彼が乗り越えたのだから、とトロフィーを掲げるデルポトロに錦織を重ねてみたくなる気持ちはよく分かる。
「こんな瞬間を想像できなかった。左手首の3度目の手術を行うまで、僕がテニスをやめる寸前まで来ているとみんな分かっていた。僕はカムバックするために努力した。最悪の瞬間もあったが、それは思い出したくない。
今は人生を楽しみ、世界中を回っている。ファンはコート上でもコートの外でも愛を与えてくれる。これはケガをしている間、僕が望んでも得られなかったことなんだ」
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マスターズ1000初優勝となったインディアンウェルズで、デルポトロは万感の思いを噛みしめた。 錦織にも、こんな瞬間が訪れるだろうか。デルポトロは'16年の復帰から本調子に戻るまで2年もかかったのだから、焦らず、着実に前に進んでほしい。
ライバルの轍をたどり、ただ願わくはデルポトロほど長い歳月を費やすことなく、あとに続いてくれることを願うばかりだ。