メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
岩隈久志が手術を経てブルペン投球。
イチローと共に戦う日はいつになる?
posted2018/03/30 07:30
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Kyodo News
素直に、嬉しそうだった。
右肩手術からの復帰を目指すマリナーズの岩隈久志が3月25日、術後初めてブルペンで本格的な投球練習を再開した。
7割程度の力加減で、速球を24球投げる「試運転」だったが、投球後は終始、笑みを絶やすことなく、心境を口にした。
「いや、しんどいっス。やっぱ疲れますね。全然、違いますね。体の張りというか、いい張りだと思います」
昨年9月27日、右肩のクリーニング手術を受けて以来、地道なリハビリ生活を続けてきた。完全復帰できる保証もないまま、痛みと闘い、「しんどい」トレーニングもこなしてきた。ただ、これほど気持ち良さを感じる疲れは、久しぶりだった。
「関係者の皆様に心から感謝」
渡米後7年目となる春季キャンプを、岩隈は招待選手の立場で迎えた。
昨シーズン終了後、マリナーズがメジャー契約のオプション(選択権)を破棄。マイナー契約に切り替えて再契約を交わした。
もっとも、メジャー昇格時には年俸250万ドル(約2億7500万円)、インセンティブ(出来高払い)を含めると最大600万ドル(約6億6000万円)となる好待遇は、マリナーズが岩隈を不可欠な戦力として期待している表れだった。
無論、マリナーズ側の期待感を、岩隈はしっかりと受け止めていた。契約直後には自らのインスタグラムを通して思いを伝えた。
「肩のクリーニング手術をしたばかりの僕にすぐに声をかけてくれ、オフのリハビリにも協力してくれた全てのマリナーズの関係者の皆様に心から感謝しています」