ダボダボだったパンツが、スパッツのように。

「本人の意思と目標がありつつ、ラグビーというフィジカルのトップを行く競技の監督である清宮（克幸）さんと対話を重ねながら計画を練ってきました。このオフに行った最後の仕上げで、体は大きくなりながらキレを失わない、理想的な状態に仕上がりましたよ。太腿まわりは73cmぐらいになったかな。ダボダボだったバスケットパンツが、最後の方はタイトなスパッツみたいになっていました。

　幸太郎本人も、『メチャメチャ打球が飛ぶようになりました』と言っていたので、感触を掴んでいるのでしょう。僕らもね、プロの仕事をさせていただけた。本当に理想的な状態で“納品”することができましたが、この納品先がまた幸太郎にとっても幸運ですよね」

栗山監督、始球式、シャウエッセンと縁がある。

　清宮幸太郎が納入される球団、北海道日本ハムファイターズ。

　栗山英樹監督はかねてから早稲田大学ラグビー部を復活させた清宮克幸氏を信奉しており、幸太郎少年は中学時代に東京ドームで始球式を行い栗山監督に「プロで待っています」と言葉を贈られたり、清宮家はシャウエッセンだったりと、何かと縁があった。

「ドラフトの日、清宮家とささやかなお祝いをしたんですけどね。その席で、幸太郎も、清宮さんもお母さんも、日本ハムに指名されて本当に喜んでいました。そのことが率直によかったなと思えた一番のことです。

　さらに日本ハムにはうちでトレーニングをしている横尾（俊建）がいました。彼からは球団の組織としてのポジティブな話を耳にしてきましたし、幸太郎も大学時代から知っている仲。横尾も『運命を感じる』と言っていましたし、お互いにいい刺激になるでしょう。

　幸太郎にとっては本当にいい環境で野球に打ち込める球団ですよ。トレーニングに対しても理解がありますし、栗山監督も『横ちゃんと幸太郎が行ってるジムを見学したい』と興味を持ってくれているようです。今までも各球団とは所属選手と連携しながらやってきましたが、おそらく日本ハムさんとはこれまで以上に深い連携を取りながら選手を見ていく関係になりそうですね」

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