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女子52kg級に名乗りをあげた阿部詩。
一二三との兄妹東京五輪は射程圏内。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byKyodo News

posted2017/12/16 07:00

女子52kg級に名乗りをあげた阿部詩。一二三との兄妹東京五輪は射程圏内。<Number Web> photograph by Kyodo News

世界ランキングを駆け上がっている阿部詩。兄の一二三に続いて5歳で柔道を始めた少女は、東京五輪を視野におさめている。

東京五輪への距離を尋ねられ……。

 ましてや52kg級は志々目に加え、世界選手権銀メダルの角田夏実など、日本が高いレベルを誇る階級だ。阿部の強さは誰もが認めるところだが、勝ち続けるには容易ではない選手が国内にそろっている。

 だから、2020年の東京五輪への距離を尋ねられた阿部は、一度はこう語った。

「来年の世界選手権で優勝してから、東京オリンピックが近づくのかなと思っています」

 それでも話をする中で、最後は言葉に変化があった。

「(52kg級には阿部詩もいるんだと)みんなに分かってもらえたと思うので、ここから阿部詩の時代を2020年まで続けていきたいです」

 国内の競争は厳しくても勝ち抜いていく覚悟と、自負がそこにあるようだった。

 グランドスラム東京で、世界有数の実力を備えていること、豊かな可能性を秘める柔道家であることをあらためて示した。初優勝という成果とともに1年間を締めくくった阿部詩は、2018年、世界選手権代表を目指して進むことになる。

 その先に控える大舞台へと向かう歩みに注目したい。

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