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ブエナビスタの娘が阪神JFに登場。
祖母はエアグルーヴに勝ったあの馬!
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byAFLO
posted2017/12/09 09:00
ソシアルクラブの母、ブエナビスタも阪神JFで初のビッグタイトルを手にした。牡馬以上に、このレースの重要性は大きい。
22年後に見ると、重要な血統が勢ぞろいしている。
上位入着馬の顔ぶれと母系を、22年後の今あらためて眺めると、このレースがいかに重要な血脈による決着だったか、よくわかる。
1着のビワハイジの産駒には、既述のブエナビスタとジョワドヴィーヴルのほか、アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラ、トーセンレーヴ、サングレアルといった重賞勝ち馬がいる。
2着のエアグルーヴの産駒には、アドマイヤグルーヴ、ルーラーシップといったGI馬のほか、フォゲッタブル、グルヴェイグなどの重賞勝ち馬がいて、アドマイヤグルーヴ産駒のドゥラメンテはクラシック二冠を制し、種牡馬となった。
5着のロゼカラーの産駒にはローズバド、ローゼンクロイツなどの重賞勝ち馬がいて、ローズバド産駒ローズキングダムはGIを2勝している。母ローザネイからひろがる「バラ一族」には、ほかにもロサード、ヴィータローザなどの活躍馬がいる。
また、6着のゴールデンカラーズはチアフルスマイル、9着のシーズグレイスはシャドウスケイプといった重賞勝ち馬を産んでいる。
まさに「伝説の阪神3歳牝馬ステークス」とでも言いたくなる、豪華な血脈の競演だった。そこを勝ったビワハイジの娘のブエナビスタは、皐月賞馬アンライバルド、ダービー2着馬リーチザクラウン、菊花賞馬スリーロールスらと同じ「伝説の新馬戦」で3着となり、自身は天皇賞・秋、ジャパンカップなどGIを6勝した。
キャリア2戦目でも、飛び級は苦にしないはず。
その娘のソシアルクラブにも「伝説血統」らしい走りを見せてもらいたい、という希望をこめて、印を。
◎ソシアルクラブ
○ロックディスタウン
▲ラッキーライラック
△マウレア
×リリーノーブル
注マドモアゼル
ソシアルクラブはこれがキャリア2戦目だが、叔母のジョワドヴィーヴルも2戦目でここを勝っている。飛び級などお手のものというクラスレスな血の力がある。
あとは2戦2勝の4頭と、ここ2戦の内容がよかったマドモアゼルを買ってみたい。