スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
大谷翔平と働きやすい球団。
お勧めはパドレスやマリナーズ。
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byNanae Suzuki
posted2017/12/08 07:00
二刀流という言葉は、大谷翔平の存在によって夢物語から現実となった。アメリカでもその伝説は続いていく。
若い選手が多いパドレスは馴染みやすいのでは……。
マリナーズの外野は、左からベン・ギャメル(25歳)、ギジェルモ・エレディア(27歳)、ミッチ・ハニガー(27歳)といった布陣だ。このなかで潜在能力が高いのはハニガーだが、大谷の割り込む余地は十分にある。DHのネルソン・クルーズも、来年7月には38歳を迎えるから、ときおり休養が必要だろう。
パドレスの外野は、左からホゼ・パレラ(28歳)、マヌエル・マーゴット(23歳)、ハンター・レンフロ(26歳)が並ぶ。このなかでは長打力のあるレンフロ(2017年に26本塁打)が伸び盛りだが、大谷はパレラやマーゴットと併用されてもおかしくはない。
ざっと俯瞰してみたが、私は若い選手の多いパドレスが面白いと思う。出場頻度の高い17人のうち16人が29歳以下で、27歳以下も14人いる。ポストシーズンに進出したのは2006年が最後で、過去7年間は負け越しがつづいているが、そろそろチーム再建の目鼻がついてきてもおかしくないころだ。大谷翔平には、目先の数字にこだわらない環境で、のびのびと育ってもらいたいと思う。