フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
前年の王と女王が不在のGPファイナル。
有力な宇野昌磨、日本女子陣にも期待!
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAsami Enomoto
posted2017/12/06 11:30
今季唯一の合計300点超えを果たしている宇野。チェンとの高度な4回転対決が予想されている。
誰が優勝してもおかしくない激戦必至の女子。
今回のGPファイナルの女子のタイトルは、誰が手にしてもおかしくない。
もっとも有力なのは、シニアデビューしたてで勢いに乗っている15歳のアリーナ・ザギトワである。全ジャンプをプログラムの後半に入れて高い技術スコアを手にする新鋭だ。
華やかで表現力もあるが、スケーティングそのものはまだジュニアらしさが抜けていない。
オズモンドは好不調がある選手だが、ノーミスで滑ると高いスコアが出るオールラウンドプレイヤーである。彼女がSP、フリーともミスなく決めれば優勝の可能性もある。
今シーズン、安定した演技を見せてきたベテランのカロリーナ・コストナーは、ジャンプの難易度はほかの選手ほどでもないが、スケーティングと音楽の表現では群を抜く。ミスを最小限に抑えれば高いコンポーネンツで上位に行くだろう。
疲労骨折から回復して、徐々に調子を上げてきた宮原知子は、スケートアメリカでようやく彼女らしい滑りを見せてくれた。彼女が本来の実力を発揮すれば優勝の可能性も十分ある。
また樋口新葉は今シーズンに入ってからずっと好調が続き、レベルの高い演技を見せてきた。表現力、存在感ともにましてきた彼女が名古屋の大舞台で演技をまとめることができれば、メダルは確実と言える。
誰が表彰台に上がってもおかしくない、レベルの高い五輪前哨戦になりそうだ。