【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
「サンウルブズが日本ラグビーのカギ」
CBO就任の池田純が語る“日本W杯後”。
text by
池田純Jun Ikeda
photograph bySUNWOLVES
posted2017/11/24 16:00
CBO就任記者会見で提示した秩父宮競技場の「青山ラグビーパーク」構想のイメージ図。
世界最高レベルの戦いを、東京の青山で!
世界最高レベルの戦いを、東京の、青山という好立地にある秩父宮ラグビー場で観られる。もっと多くの人にその魅力を実感してもらうために、「青山ラグビーパーク」構想を提案します。
私はオーストラリアに暮らしていたことがあるので、本場のラグビーをよく観戦しました。オーストラリアでは、試合に行く前にパブでビールを飲む人が多い。パブでも試合中継を放送し、飲みながら観戦する人も多いです。
それほどラグビーとパブは密接なつながりを持つ文化なのです。
将来的には秩父宮ラグビー場全体が、大きなパブのような存在になれば、と考えています。
今ある正面の大きな門を取り払い、入ってすぐに世界中のお酒を楽しめるパブを設置する。隣には子供が遊べる「ラグビーパーク」を整える。ラグビー場やグッズはサンウルブズと日本代表のカラーである「赤」を取り入れ、スタンドを赤で染め上げるようにしたい。
ラグビーを知らない人でも行きたくなる競技場に。
これらは、現時点ではあくまでも「夢」の段階です。
急激にものごとを変えることがとても難しいことは、横浜DeNAベイスターズを経営した経験から学んでいます。目標を掲げ、その方向に向かって少しずつ改善していく。少しの改善でも、大きな夢に基づいていれば、必ず良い結果につながります。
ラグビーをよく知らない人でも、その“場所”に行きたいと感じてもらえる競技場にすること。もっとオープンで、明るく楽しい雰囲気を作ること――。
立地としては、青山にあるのですから秩父宮が持つ可能性はとても大きいです。さらに、プレーそのものが世界最高峰のレベルで行われるのですから、競技の魅力も自然と伝わるでしょう。