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「うまくいかなかったのも想定内」
本田真凜の課題はメンタルと練習。
posted2017/10/30 12:10
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Asami Enomoto
ジャンプだけではなく、1つ1つの要素を大切にすること――。
スケートカナダの本田真凜の演技は、あらためてその重要性を実感させた。
グランプリシリーズデビューとなるこの大会で、本田は総合5位という結果だった。
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フリーでは3位の成績でありながらこの順位にとどまったのは、ショートプログラムで10位、しかも52.60という、彼女の本調子のレベルを考えると信じられないほど低い得点に終わったことが直接の理由であった。
冒頭の3ルッツ-3トウループでは2つめのジャンプでの転倒。2アクセルはシングルになったことで得点なしに終わった。
3つあるうちの、2つのジャンプの失敗が得点の落ち込みの要因であるのは確かだが、それでも52.60という得点になったのは、他の要因がある。
スピンの取りこぼしだ。
「スピンがうまいとプログラムが締まる」
チェンジフットコンビネーションはレベル2、フライングキャメルはレベル1。それぞれレベル4であった場合の基礎点と比較すると、3.50→2.00、3.20→1.90。さらにGOEがかかわってくるから、それなりに大きな点数を失ったことになる。
濱田美栄コーチもスピンの出来が影響したことを指摘するとともに、こう語る。
「みんな気づかないかもしれないけれど、ジャンプは一瞬でもスピンは長いんですよね。スピンがうまいということはプログラムが締まるんです。スピンでふらふらしたことで、ファイブコンポーネンツにも影響が出たと思います」
そこまで考えると、スピンがうまくいかなかった影響の大きさがあらためて実感できる。