オリンピックへの道BACK NUMBER
本田真凜、GPデビューのワクワク。
常識を超えた“ぶっつけ本番”を見よ!
posted2017/10/27 12:10
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Asami Enomoto
「わくわくしています」
今シーズンの開幕前、それこそ昨シーズン終了直後から繰り返してきた言葉が、カナダ・レジャイナに到着したあとも口からこぼれた。
本田真凜は、10月27日に開幕するスケートカナダを前に、笑顔を見せる。
本田にとって、待ちに待ったグランプリシリーズデビュー戦である。そんな本番直前になって、さらにわくわくする理由がいくつも出てきた。
「自分の中で衝撃的なくらい素敵な曲」をSPに。
スケートカナダは、8月後半に思い立って変更した新しいショートプログラム『The Giving』のお披露目の舞台だ。
もともと濱田美栄コーチの大好きな曲だった。
「よく聴いている曲で、美しい、神様からのメッセージのような曲です」
本田は言う。
「(濱田)先生の車に乗っているときに聴いて、自分の中で衝撃的なくらい素敵な曲に出会ったと思って、『曲名を教えてください』と言いました」
演じたいと思っていた当初のタンゴから切り替えるほどインパクトのあった曲を、試合でどう演じられるか、どこまでできるか――そこに、今回の大会を彼女が楽しみにしている理由があるようだ。
今大会では、優勝した9月のUSインターナショナルクラシックから、ショート、フリーともに構成を変え、ジャンプの難度を上げることを予定している。
ショートでは冒頭を3フリップ-3トウループから3ルッツ-3トウループに、後半の3ループを3フリップに変える。これで基礎点が0.92上がることになる。
またフリーでも、3ルッツをコンビネーションジャンプに組み込むのと合わせて2本入れるつもりだ。