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歴代671人のドラ1はどうなったか。
パを苦しめた「入団拒否」問題も……。

posted2017/10/24 07:00

 
歴代671人のドラ1はどうなったか。パを苦しめた「入団拒否」問題も……。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

3年間の高校生活で注目を集め続けた清宮。どの球団が交渉権を得るにせよ、ドラ1としてのプロキャリアスタートとなるのは間違いない。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Yuki Suenaga

「10月26日は予定入れないでね」

 そろそろ日本中の職場で、昭和オヤジが鼻の穴を膨らませてそう言い始めているのではないだろうか?

「どうしてですか?」と聞いてはいけない。そう聞けば「だってプロ野球のドラフト会議があるから、指名されるかもしれないし」という親父ギャグのトラップにはまってしまう。“野球離れ”が進む中、「このおっさん、何を言ってるんだか」と言われる可能性も多々あるが、私は気に入っているので、今年も、どこかで使ってみようと思う。

 1965年にプロ野球のドラフトが始まって、今年で53年目。すべての野球少年にとって、ドラフト会議で名前を呼ばれるのは究極の夢ではないだろうか。野球の競技人口が減少に転じたとはいえ、高校球児は約15万人もいる。大学生、社会人選手も含めれば20万人を超す。そんな中から、ドラフトには毎年90人ほどしか指名されないのだ。まさに野球エリートだ。

 なかでも「ドラフト1位指名」、通称「ドラ1」は、究極のエリートだろう。1年に12人しか選ばれない(高校と大学社会人が別々に指名された年は24人)。彼らの将来は約束されたように思える。

 では彼らは、どんな野球人生をたどったのか。過去52回のドラフトで1位指名された全671人の生涯成績を集計してみた(1966年の一次、二次ドラフト、高校と大学社会人の各1位、希望枠、逆指名、自由獲得枠での最初の指名選手を含む)。

野手1位指名のうち3.8%が2000本安打達成。

 ドラフト1位選手の投打の10傑を見ていこう。現役選手は2017年シーズン終了まで(その選手が他球団に移籍後の安打数、勝利数も含む)。

<ドラ1選手の安打数10傑 ※は現役>

1.立浪和義 2480安打(中日 1987年)
2.山本浩二 2339安打(広島 1968年)
3.清原和博 2122安打(西武 1985年)
4.谷繁元信 2108安打(横浜大洋 1988年)
5.谷沢健一 2062安打(中日 1969年)
6.有藤道世 2057安打(東京 1968年)
7.阿部慎之助 2036安打(巨人 2000年)※
8.荒木雅博 2023安打(中日 1995年)※
9.野村謙二郎 2020安打(広島 1988年)
10.鳥谷敬 2015安打(阪神 2003年 自由獲得枠)※

 2000本安打以上は10人。野手の1位指名は234人で、このうち4.3%が2000本に達した。ドラフト制度開始の1966年以降で2000本安打以上の選手は33人いるが、30.3%がドラ1選手だ。

【次ページ】 200勝以上したドラ1投手は……何人いるの?

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