eスポーツは黒船となるかBACK NUMBER
鳥栖戦の前にサッカーゲーム大会?
クラブ社長が語ったeスポーツ戦略。
text by
八木葱Negi Yagi
photograph byNegi Yagi
posted2017/10/15 07:00
『FIFA』で対戦する子供と青年。見ず知らずの人間がeスポーツを通じて交流できるのは、実際のサッカーと同じ面白さなのかもしれない。
サッカークラブという“本業”のために。
Jリーグは現在、J1全体では新規の観客が5%以下という状態で、新しいファン開拓に苦しんでいる現状がある。ゲームやアニメのような別ジャンルとのコラボレーションは新たな層との接点を作る目的で行われることも多いが、サガン鳥栖の興味深いところは、あくまでもサッカークラブという“本業”のための策としてeスポーツ進出も考えていることである。
「僕らはサッカークラブ。それを広げるためなら何でも使いますし、サッカーを題材にしたゲームというのはとても近い存在ですから、そこから多面化していきたい」(竹原社長)
サッカーファンも、ゲーマーも馬鹿ではない。「こうすれば認知度が上がって観客が増えるだろう」なんていう浅はかなコラボレーションはすぐに見抜かれてしまう。
しかし、サッカークラブとして大きくなるためなら何でもやると明言するクラブには、見抜かれて困るような魂胆はどこにもないのである。