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ピケに「お前の国はスペインだ!」
カタルーニャと代表、漏らした本音。

posted2017/10/15 11:30

 
ピケに「お前の国はスペインだ!」カタルーニャと代表、漏らした本音。<Number Web> photograph by AFLO

試合中にブーイングを浴びながらも、ロシアW杯出場権獲得に全力を尽くしたピケ。プロサッカー選手としてのプライドを見せた。

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工藤拓

工藤拓Taku Kudo

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 10月1日に行われた独立の是非を問う住民投票にて、カタルーニャではスペイン政府が送り込んだ警察隊が投票所を占拠する市民の立ち退きを強要する中、800人超の負傷者が出る惨事が生じた。

 この状況下、異例の無観客で開催されたバルセロナ対ラスパルマス戦後、バルセロナのDFジェラール・ピケが涙ながらに警察隊の暴力行為を非難したことが話題となった。

「政府は平和裏に投票を止めようとするものだと思っていた。彼らは状況を悪化させただけ。過去50年間で最悪の決断だ。カタルーニャをさらにスペインから引き離した代償はこれから払うことになる。スペイン政府の首相は英語も喋れず世界に飛び出したようなもの。それが彼のレベルだ」

 感極まったピケはこの時、自身のスペイン代表での去就にまで言及している。

「スペインには今日起きた出来事を許さない、民主主義を信じる人々がいる。そう信じることができなければ代表にも行っていない。それでも監督や協会の関係者にとって自分の存在が問題となるのなら、2018年になる前に道を譲っても構わない」

「出て行け!」「お前の国はスペインだ!」

 その翌日。ワールドカップ予選を控えるスペイン代表の一員として、マドリード郊外にあるスペインフットボール協会(RFEF)の練習場にやってきた渦中のピケは、地元ファンから厳しい歓迎を受けた。

 特大の口笛に「フエラ!(出て行け)」、「お前の国はスペインだ!」の大合唱。挙句には「お前は吐き気がする」なんて書かれた紙を掲げる者までいた。

 ピケがスペイン代表の活動中にこうした反応を受けるのは初めてのことではない。ただし、これまではレアル・マドリーを揶揄するツイートを連発することにより、マドリーファンの怒りを買ったことが主な原因だった。

 しかし、今回は違った。ラス・ロサスに集まった人々は、カタルーニャ自治州政府が強行した違法な住民投票を公に支持し、かつスペイン政府を侮辱した彼の政治的姿勢を拒絶したのである。

【次ページ】 「フットボーラーはグローバルな存在だから……」

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