プロ野球亭日乗BACK NUMBER
6年前の山田哲人と同パターン?
DeNAのCS秘密兵器は細川成也だ。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKyodo News
posted2017/10/13 10:30
いきなりプロ初本塁打を放った細川。ラミレス監督が“秘密兵器”とするのは、この19歳かもしれない。
劣勢の場合、早めの仕掛けが想定されるだけに……。
一軍でしっかりと結果を残して第1戦からCSメンバーに抜擢されたところは、あの山田より一枚上とも言える。
「どんどん打撃が成長して向上している」
指揮官は細川の話になるとこう目を細める。
「彼はこういう舞台を経験していないリスクはあるが、(代打で使えば)回の先頭などで流れを変える可能性は十分にある」
期待するのはもちろん一発の魅力だ。
CSでは代打での起用になるが、経験不足を認めながらも、それを超える「何か」を感じたラミレス監督が、どんな場面で細川を指名するか。そして細川がその指名にどんな結果で応えるか。
'07年に両リーグで同制度が導入されてから延べ20カードのファーストステージで、初戦を落として逆転でファイナルステージ進出を果たしたのは'09年の中日のたった1チームしか過去には例がない。
それだけ第1戦の持つ意味が重く、劣勢のチームは当然、普段より早めの仕掛けにならざるを得ない
その大事な初戦、阪神先発は左腕・能見篤史が有力で、DeNA打線は9月28日には4安打2得点に終わり完投勝利を許している。序盤で追いかける展開になったら、予想以上に早くこの細川に出番が回ってくる可能性も出てきそうである。