プレミアリーグの時間BACK NUMBER
ルーニーが久々に味わう人の愛情。
2戦連発、通算200得点と代表引退。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2017/08/26 09:00
ゴールを決め、スタンドに咆哮する。ルーニーはやはり、闘争心あふれるスタイルをピッチで表現するのが似合う。
「いつかは代表チームの夢が叶う時が来る」
決意の一部には世間を見返す気持ちもあるに違いない。シティ戦後のインタビューでは、「フィットネスも落ちて動けない奴にしては悪くないよね」と、自身のパフォーマンスを振り返ってもいた。
微笑みながら冗談混じりではあったが、昨季であればメディアへの「嫌味」と伝えられていた可能性もある。だが今季は健在な証拠として前向きに受け止められている。
エバートン注力を意味する代表引退声明の中で、「国際大会でイングランドの成功を味わえなかったことが数少ない心残りの1つ」と述べたルーニーだが「いつかは代表チームの夢が叶う時が来る。1人のファンとしてでも、とにかくどんな立場でも、その瞬間に立ち会いたい」と結んでもいる。
その前にまずはクラブ、本人、国民が揃って望む「夢のルーニー復活劇」が、開幕当初だけの「夏の夜の夢」に終わらないことを1人のプレミア・ファンとして願う。