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馬よりも騎手が主役になる2日間。
札幌に定着したWASJの“面白さ”。 

text by

島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2017/08/28 11:25

馬よりも騎手が主役になる2日間。札幌に定着したWASJの“面白さ”。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

武豊という騎手が競馬界において発揮している存在感は今も大きい。騎手のオールスターと銘打つからには、彼が必要だ。

武豊を呼ぶために見えるルールも、成功の一因?

 と、あれこれ書いたが、このWASJは夏の風物詩として札幌に定着した感があり、華やかでいい。その華やかさに寄与しているのが、JRA騎手の選定基準にある「顕著な活躍を認められた騎手」だ。

「勝利数上位の騎手」もそうだが、これは実質的に武を選出しやすくするためのルールにも思えるのだが、間違いだろうか。競馬は興行なのだし、札幌のファンにとっても、また、海外からの招待騎手にとっても、武がいるというだけで興味が増すはずだから、個人的にはいいと思う。この季節に実施すると、ハイシーズンのヨーロッパから一流騎手を呼ぶのが難しくなるが、オセアニアからは本当のトップを呼べるので、それもいいと思う。

 札幌開催が、かつての16日間から12日間へと減ったぶんを補う……いや、また開催日をとり戻す起爆剤となるほど、このWASJが盛り上がっていくことを、札幌出身のひとりの競馬ファンとして願っている。

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武豊

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