福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史がコンフェデで驚いたのは?
チリの“腕”の使い方を日本も盗め。
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph byAFLO
posted2017/07/05 11:30
コンフェデで縦横無尽のプレーを見せたビダルとサンチェス。彼らの情熱とスキルは、チリが世界と伍するためには不可欠な要素なのだ。
身長が高くないサンチェスが競り合いに負けない理由。
具体的なプレーで言うと、ボールキープしている状況が分かりやすいかと思います。相手がプレッシャーをかけてきた時、上手く腕を使えると相手との距離が開いて、相手の足がボールに届かない。つまり自分の間合いを広げられるんですよね。
アレクシス・サンチェスは身長は170cmくらいしかないのに、190cm近い相手マーカーにも当たり負けせず、力強いドリブル突破やシュートを見せます。そこまで身長が高くない彼らが見せる球際での強さは、今言った工夫があるからこそなんです。
日本はサッカースタイルという意味で、スペインやメキシコといった国の戦い方を見本にしようという声を聞きます。ただ個人個人がどうプレーするかという点では、今回のチリは、色々なヒントをくれたと思いますよ。
(構成:茂野聡士)