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J1最下位の崖っぷちでも“攻めろ”。
大宮残留は伊藤彰新監督に託した!
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/06/07 11:00
大宮はこれまで何度も終盤戦で勝ち点を積み上げ、J1残留を成し遂げた実績がある。伊藤監督は攻めることでその再現を狙う。
「堅守速攻」や「堅守多攻」の伝統に違う流れを。
リーグ戦の初陣となったサガン鳥栖とのホームゲームは、1対1のドローに終わった。ラスト20分からは、はっきりと主導権を握ることができた。高い位置でボールを奪い返し、フィニッシュへ持ち込む場面も作り出した。新監督の就任間もない一戦としては、悪くない内容だったと言えるだろう。
「J1で戦っているわけですから、どのチームとの対戦でも簡単なゲームはない。1戦1戦100%で戦って、勝ちを拾っていけるか。そのためには、相手に合わせて、合わせて、ではなく、自分たちがどういうサッカーをするのかを追求していきたい」
「堅守速攻」や「堅守多攻」といったキャッチフレーズに長く馴染んできたクラブに、伊藤監督は違う種類のサッカーを持ち込もうとしている。「ブレることなくやり続けますよ」と話す44歳は、気負いもてらいも感じさせない。表情からにじむのは、自然体の逞しさである。