セリエA ダイレクト・レポートBACK NUMBER
変化を選んだユーベ、変らぬバルサ。
CLで「3-0」の価値は次戦でわかる。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byAFLO
posted2017/04/12 21:00
ディバラの2ゴールは、ユベントスをベスト4へ大きく前進させた。ブッフォンの悲願となるCL初制覇は、視界に入っている。
「ユベントスとパリSGはちがう。同じ過ちはしない」
当然のようにL・エンリケの表情は暗い。
「初戦の結果としてはとてもまずい。パリSGとの1戦目とよく似た状況になった。ここから逆転して勝ち抜けを狙うのは難しい」
もはや2戦目の関心は、パリSG相手に見せた奇跡の逆転劇の再現なるか、の一点に絞られたといっていい。
笑いを堪え切れないイタリア民放TVのリポーターから「パリSGとユーベ、どちらが強いと?」と問われたバルサの指揮官は、苦い顔で「2戦目でわかるさ」と言い残すしかなかった。
先立って行われたイタリア監督協会の年間表彰式の席でも、この好カードの行方は話題になった。リーグきっての攻撃サッカー信奉者であるサッスオーロのディフランチェスコ監督は言葉を選びながら、断言した。
「1つだけ確かなことがある。ユベントスはパリSGとはちがう。同じ過ちはしない。絶対に、だ」
初戦のスコア「3-0」が持つ本当の価値は、カンプノウでの2戦目で明らかになる。