サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
押し込まれ、振り回された4-0。
タイに苦戦するハリルJの真実。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/03/29 11:25
川島永嗣が目立つということは、シュートを打たれているということである。タイ相手にその試合展開はまずいのでは……。
香川も、本田も、表情に厳しさを張り付けていた。
それでも、選手たちの表情には険しさがにじむ。
「いつもなら起こりえないミスがたくさんあった。簡単なミスが多過ぎた」という長友の分析は、この日のゲームを端的に言い表している。「今日は主導権を握り続けなきゃいけなかった」と話す香川も、「誰ひとり満足はしていないと思う」と語った本田も、表情に厳しさを張り付けていた。
同日行われたゲームで、オーストラリアがUAEを下し、サウジアラビアがイラクを退けた。この結果、勝点16で得失点差がプラス9の日本は首位となり、日本と同勝点で得失点差がプラス8のサウジが2位で続いている。3位は勝点13のオーストラリアで、勝点9のUAEは一歩後退した。
ロシアへの視界は広がっているが、最終予選はなおも予断を許さない。グループ最下位のチームに押し込まれた現実に目覚めれば、いますぐにでも3カ月後へ気持ちを切り替えるべきである。